株式会社新生
2014年2月1日作成
「強み」のある企業にこそブランド力が生まれる。新サイト制作で見えた今後の課題と展望と。
Partner Interview
取締役管理部長 永井 弘一
1966年奈良県田原本町生まれ。奈良工業高等専門学校卒。日本ビクター(現JVCケンウッド)を経て2002年(株)新生に入社。2007年より現職。本社工場の生産管理全般を担う他、年に数度は中国へ。上海工場では生産管理と総経理を兼務。休日はボーイスカウトの活動に打ち込む。2男1女の父。「何事も、自分から率先していかないと、下の人はついてこない。いつもそう心得ています」
リニューアルを通じて会社を見つめ直すことができた
──サイトリニューアルの経緯を。
一番の目的は、自社ブランドの発信力を高めるためです。弊社は健康サポーターのOEM製造(他社ブランドの製品を製造すること)が多く、大手との取引もあって国内シェアはトップクラスにあります。ですが、そこではうちの企業力やブランドを今一つアピールできません。営業サイドからも「もっと会社のイメージアップを!」という声が強くありま
した。そこでホームページを活用してさらなるイメージ向上を図った、というところです。
今までの自社サイトはシンプルな会社案内と通販機能のみでしたから、前からリニューアルは念頭にあったんです。その保守契約がもうすぐ切れる、という時に、以前にカタログ印刷でお付き合いのあったアイプリコムさんから、ウェブ戦略についてのセミナーに誘ってもらいました。
セミナーの後、営業の方にご相談して、ホームページによるブランディングの提案をいくつか頂きました。「社の『強み』を明確に打ち出す」など戦略的なお話にとても興味を引かれました。そういうのは、今までうちになかったんですよね。これがアイプリコムさんにお願いした、決め手と言っていいです。前の制作業者からも提案はありましたが、「見栄えよく」とか「安く作れます」とかの話で物足りませんでしたから。
──今、どの企業様も、ブランド力向上には苦心されています。
最初、営業サイドは「ユニクロみたいな、おしゃれなサイトにしたい」と言っていました。でも、そういった体裁でイメージアップを図る前にまず企業本来のブランド力ありきですから、今うちがそこに行っても難しいだ
ろうと。
ブランド力といえば、原稿を作るにあたって、「弊社の理念や強みは何か」というアンケートをとってもらいましたよね。これがなかなか難しくて、大変でした。「サポーター業界の老舗だ」とか「国内有数のシェア」とか言うのは簡単ですが、いざ自社の強みやものづくりの方針などを具体的に問われると、うまく答えられない。でもブランディングをしていくには、そういう会社の「芯」の部分をきちんと意識していかないといけないと改めて感じました。
今回のリニューアルで、そういった部分を、よく形にしてもらえたと思います。出来上がったホームページをまず社員が見て、「うちはこういうスタンスで仕事をやってるんだ」というのを共有して、それから外部に発信していきたいです。意識するのとしないのでは、仕事のやり方が変わってくるでしょうからね。
「新生」ブランドのさらなる浸透を目指して
──制作を振り返って、印象に残っていることはありますか?
新しいサイトを作るというので、皆が一体感を持って取り組めたと思います。写真撮影の時もすごい乗り気で、カメラマンの指示通りにパパッと動いてくれたり、きちんとお化粧してきたり(笑)そういうのは良かったですね。また先ほどのアンケート、何人かのスタッフに依頼したんですが、書ける人はちゃんと書いてくるんです。商品開発や企画に携わっている者ですが、普段から芯を持って仕事をしているんだと分かって、とても良い機会でした。
出来上がったサイトを初めて見た時は、もう「すごく良いな」しか言いようがなかったですね。新生の強みも分かりやすく出してもらえたし、製品の写真もとても綺麗。社員たちにも「良くなった」「垢抜けた」と言われましたよ。
──今後の展望をお聞かせください。
リニューアルしたばかりですが、次の段階も考えていかないと、と思っています。まだまだイメージアップをしていきたいので。例えば、今はうちの社員の写真が出ているのを、有名タレントにするとか(笑)。今後、サポーターを使うお年寄りは増えていきますから、ご高齢の有名人にサポーターをはめて出ていただけたら良いでしょうね。
あと、英語や中国語、韓国語に翻訳したページも、少しですが作ってもらいました。弊社は国内だけではなく、韓国や中国でも少しずつではありますが実績が出てきていますし、中国には工場もありますので。英語圏にはまだ進出していませんが、ホームページが少しでも今後の販路拡大につながればと考えています。
まだ公開して間がないので、目立った反響の変化はないようですが、以前のサイトよりも新生ブランドを表現できているのは間違いないので、これをご覧になってアプローチしてくる方が増えると良いと思います。
株式会社新生ホームページ
トップページ上部のスライドショーでは、スライド間に区切りを入れず「流れ」を表現。人物写真の切り抜きやキャッチコピーで、よりドラマティックな演出を狙った。デザインは同社コーポレートカラーの緑を多用。
企業サイトになくてはならない、コアコンピタンス(強み)を打ち出すコンテンツ。新生の企業力の源を見出すべく、関係者へのアンケートや取材を重ねた。インパクトを狙い、写真は全体的に大きくレイアウトしている。
会社案内のサイトでありながら、商品情報や画像を詳しく閲覧できる。商品の購入も可能。オンラインショップには、国内最大級の利用数を誇るASP「カラーミーショップ」を導入した。
株式会社新生 プロフィール
事業内容 | 健康サポーターなど衛生健康用品の企画、製造販売 |
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住所 | 奈良県橿原市大軽町360 |
電話 | 0744-27-4021 |
代表者 | 谷口 晴紀 |
設立 | 昭和28年11月18日 |
※本事例についての記載内容は、すべて作成日時点のものです。